「人工知能が人の仕事を奪う」というフレーズが一人歩きしていますが、小売店や飲食店では調理現場やウェイター、販売する商品を陳列する係などの仕事は奪われにくいとされています。

 

これらの動作は機械を導入して陳列させたり、接客するには機械はなかなかに難しいとされています。

また調理は手順を覚えさせればできますが、注文を受けた係が調理係に伝えた方が機械よりも早くさばけます。

大局的な効率を見れば人工知能を持った機械を導入するには、時期尚早と言えます。

 

少なくとも店舗で調理機械や自動ウェイターを導入するコストを考えると、20年以上は先の話になるでしょうか?

1店舗あたりの設備費が億単位の初期投資は大企業でもためらいます。

初期費用

よってチェーン店のような店舗は人工知能が発達しても、人の仕事を奪うまでは至りません。

しかし小売店の陳列係やウェイターさんや調理現場のスタッフは別のモノを人工知能に奪われ始めています。

 

ビッグデータの解析により地域の売れ筋や、季節ごとの売れ筋がデータとして解析され、各地域の店長や地域の統括役に共有される時代になりました。

 

これまでの昭和方式では店長が仕入れる商品をある程度決めて、店舗で頑張って販売活動を盛り上げることが責任者として求められており、実際にその成果で出世が決まっていました。

タブロー

最初は陳列棚のスタッフから始まったキャリアが、各店舗を回って売れ筋や動向を理解し、そして家具や雑貨の担当になり、やがて店長になる。

 

店長になると、「店長間の競争が始まり〜」という下から始まるキャリアモデルでした。

飲食店ではウェイターからサービスマネージャー。調理場では前菜担当から副菜担当〜という流れです。

 

しかしこの流れを一気に断ち切るのが人工知能でありビッグデータです

Tableauというデータ解析ツールがあります。これはアメリカで発祥されデータの可視化を促すツールです。

データを解析するツールを導入することで、有名小売店や飲食店では売り上げを大きく伸ばすことができました。

 

【九州での導入事例】
グッデイ(年商324億円):購買データの分析に要する時間を100 分の 1 に短縮
リンガーハット(年商411億円):長崎ちゃんぽん客単価 前年同月比6~9%増加

Tableau公式

 

購買データの分析は小売店では非常に重要です。売れ筋を把握して在庫の管理をできることは管理職の必要要件です。

店舗の情報を本部で集めて、メインストリームを決めて販売する商品を決めます。そこからさらに上積みするのは「データの予測を超えること」が求められます。

 

これまでのキャリア形成の流れを短縮して、データの解析をできることが武器になる時代になりました。

データの分析や解析ができれば本部コース。できない場合は「店長でキャリア形成は終わり」と2分します。

 

店長などの管理職は従業員の管理も仕事ですので、人員のマネージメントを学ぶには3〜4年はかかるでしょうが、それでも早いと20代のうちに学び終えますので、Tableauなどの解析ツールを使いこなす能力が遅かれ早かれやってきます。

シグナル共有

分析やプログラムの能力がないなら、現場の店長でキャリアは終わります。

そしてこの事例はほとんどの業界でも横並びに課題になります。

 

経営に解析や人工知能を活用した分析を取り入れていない上場企業はほとんど存在しません。

今後は導入コストの低下で中小企業にも広まっていくでしょう。

90%

「学生時代にマーケティングを学びました」「法務を学び専攻は刑法です」というアピールだけでは既に苦しい時代になりました。

企業が幹部として求めているのは「データの分析や人工知能を活用したマーケティングをできる人材」です。

 

そういう意味で人工知能は「文系だけの知識での出世の機会」を奪っています。

小売店の一番下に配属されて不貞腐れる前に、時代の変化に取り残されて必要なスキルを学ぶことを怠たれば、仕事は機械に奪われたことにも気づかないのです。