契約管理ガイド · 更新通知 · PDF生成 · 定期借家

契約更新を、忘れない大家業へ。

普通借家の更新拒絶通知期限。定期借家の事前説明書面(借地借家法38条)。更新合意書の作成。——契約管理は「うっかり忘れ」が法令上の重大論点に直結する領域です。 大家賃貸ノートは満了6ヶ月前通知・契約書PDF生成・定期借家チェックの3本柱で、構造的にミスを防ぎます。

こんな経験はありませんか

  • 📅 満了6ヶ月前のリマインドが、誰からも来なかった
  • 📄 定期借家の事前説明書面を交付し忘れていた
  • ✍️ 更新合意書を作る時間がなく、口頭で済ませた
  • 🗂️ 原契約・覚書・更新合意がフォルダに点在
  • 📑 重要事項説明書がどこにあるかわからない

大家賃貸ノート

  • 🔔 普通借家:満了6ヶ月前にローカル通知
  • 🔔 定期借家:1年前・9ヶ月前・6ヶ月前の3点リマインド
  • 📄 賃貸借契約書/更新合意書/特約覚書をPDF生成
  • ✅ 定期借家の事前説明書面チェックを構造的に強制
  • 🗂️ 8種類の書類スロットで契約に紐付け保存

What Goes Wrong

契約管理で、起きてしまうこと

契約管理のミスは、退去後・更新時・売却時など「数ヶ月〜数年後」に表面化します。 その時に気づいても、もう間に合いません。

普通借家の更新拒絶通知を、満了6ヶ月前までに出せなかった

借地借家法上、普通借家を更新拒絶するには満了6ヶ月前までの通知が必要です。期限を逃すと法定更新となり、賃貸人側の意思に関係なく契約が続いてしまいます。

定期借家の事前説明書面を交付し忘れた

借地借家法38条は「更新がない旨」の事前書面説明を要件とします。これが欠けると、定期借家として作ったつもりの契約が普通借家とみなされる重大論点です。

更新合意書を作る時間がなく、口頭で済ませてしまった

更新料の有無・新賃料・更新後の契約期間の合意は、口頭だけでは後日の紛争で証拠になりません。書面化を後回しにする運用はリスクを蓄積します。

契約書のどれが最新版か、誰にも答えられない

原契約・覚書・更新合意書がフォルダに点在し、最新の有効条項を即答できない状態は、退去精算や売却時に説明力を失います。

Pillar 01 · Renewal Notice

契約満了6ヶ月前通知(普通借家・定期借家の両対応)

契約作成時に種別に応じた通知が自動登録されます。 通知はすべて大家本人のローカル通知で完結し、入居者宛の自動送信は一切行いません(弁護士法72条への配慮)。

満了6ヶ月前までに通知

普通借家

更新拒絶の意思表示は、賃貸借期間の満了6ヶ月前から1年前までの間に行う必要があります。この期間を逃すと、法定更新(同一条件の継続)が成立してしまいます。

  • 契約作成時に「6ヶ月前通知」を自動登録
  • iOS 17 のTime Sensitive通知レベルで配信
  • 通知文面に「正当事由要件は別途検討が必要」のヒント
  • 通知タップで該当契約の詳細画面へディープリンク
1年〜6ヶ月前の3点リマインド

定期借家

定期借家は契約期間満了の1年前から6ヶ月前までの間に「期間満了による終了通知」が必要です。大家賃貸ノートは1年前・9ヶ月前・6ヶ月前の3点でリマインドし、通知の出し忘れを構造的に防ぎます。

  • 1年前リマインド(早めの準備)
  • 9ヶ月前リマインド(中間チェック)
  • 6ヶ月前リマインド(法定期限間際の最終警告)
  • 深夜帯(22:00〜8:00)は静かなモードで配信抑制

通知文面の設計 — 「断定」せず「ヒント」を残す

  • 普通借家の更新拒絶通知には「正当事由要件は別途検討が必要」のヒントを表示。「期限を守れば更新拒絶できる」と誤解させない設計です。
  • 通知タップで該当契約の詳細画面へディープリンク。「通知を見たけど何の契約だっけ」を解消します。
  • 契約のendDate変更時は既存通知を削除し、新しい期日で自動再スケジューリングされます。

Pillar 02 · PDF Generation

契約書PDFを、アプリの中で作成

大家本人が作成可能な4種類の契約書類を、in-appのテンプレート編集 + PDFKit でレンダリング。 Storage自動登録・改訂版管理(改訂版2/改訂版3 …)まで一気通貫で扱えます。

Phase A

特約覚書

in-app生成

禁止事項(ペット・楽器・喫煙・民泊転用)/原状回復/立入/連帯保証人の極度額条項/更新料の有無/解約予告と違約金など、9種類の特約ひな形から選んで編集できます。

PDFフッタ/構造

「本テンプレートは雛型です。法的助言ではありません」

Phase B

更新合意書

in-app生成

既存契約の入力データから初期値を注入し、新契約期間/新賃料/新共益費/新敷金/追加特約を編集。変更前後の比較表をPDF出力します。

PDFフッタ/構造

「重要な契約は弁護士・司法書士・行政書士などの専門家にご相談ください」

Phase C

定期借家 事前説明書面

in-app生成

借地借家法38条に基づく法定項目を構造化フォームで入力。説明日・説明方法・契約期間・更新の不存在・期間満了による終了などをPDFで出力します。

PDFフッタ/構造

法定項目を見出し付きで明示/賃貸人・賃借人の署名欄付き

Phase D

賃貸借契約書

in-app生成

国土交通省「賃貸住宅標準契約書」をベースに、契約ウィザードで収集済みのデータを初期値として注入。本文の一般条項は固定テンプレート、特約はPhase Aの特約覚書を参照します。

PDFフッタ/構造

ヘッダに物件情報/本文条項/特約/署名欄/全ページに免責フッタ

⚠ 重要事項説明書のPDF生成は対象外です

重要事項説明書は宅建業法35条により、宅地建物取引業者の専管書面です。 個人大家自身が作成・交付することは法律上できません。 大家賃貸ノートでは「宅建業者から受領したPDFをアップロード保管する」運用のみ提供しています(PDF生成のテンプレートは存在しません)。 これは制限ではなく、法令遵守のための設計選択です。

Pillar 03 · Teiki Borrower

定期借家の注意喚起(借地借家法38条)

定期借家は「更新がない旨の事前書面説明」と「書面での契約締結」の両方が要件です。 欠けると普通借家とみなされる極めて重大な論点です。

⚠ 一度普通借家とみなされると、後から定期借家に戻すことはできません

✅ アプリの構造的チェック(5項目)

契約種別を「定期借家」にした瞬間、以下のチェックリストが強制表示され、全項目クリア+事前説明書面PDF添付がないと contracts への保存をDBトリガーでブロックします。

  • 「更新がない」旨を事前に書面または電磁的記録で説明したか
  • 事前説明書面に契約期間・賃貸人氏名・賃借人氏名が記載されているか
  • 賃借人から事前説明書面の受領確認を得たか(署名・押印・電子記録)
  • 本契約は書面または電磁的記録で締結したか
  • 事前説明と本契約は時系列で「説明 → 契約」の順になっているか

❌ よくある失敗パターン

以下のいずれかが起きると、定期借家として作ったつもりの契約が普通借家とみなされ、更新拒絶が原則できなくなります。

  • 事前説明書面の交付を忘れた

    定期借家としての効力を否定され、普通借家契約とみなされます(借地借家法38条)。

  • 口頭での説明のみで済ませた

    書面(または電磁的記録)での説明が要件のため、こちらも普通借家とみなされます。

  • 契約締結後に事前説明書面を交付した

    「事前」要件を満たさないため、こちらも普通借家とみなされます。

DBトリガーで二重保証

アプリ側(クライアント)のチェックに加えて、Supabase側でも enforce_teiki_pre_explanation トリガーがactivate時に強制実行されます。事前説明書面のチェック・PDF添付の両方が揃っていないと、contracts.statusactive に更新できません。 「うっかり有効化」をシステムレベルでブロックする仕組みです。

Lifecycle

契約のライフサイクル管理

契約は5つの状態(draft → active → renewed → terminated / expired)で管理され、 すべての状態遷移は監査履歴として残ります。

draft

下書き状態。金銭条項・期間・当事者などを編集中。必須項目が揃うまでactiveへ移行不可。

active

効力発生中の契約。家賃台帳(SCOPE 05)・経費(06)・修繕(07)と紐付き、月次の集計対象になる。

renewed

更新合意により期間が延長された状態。更新合意書スロットが追加され、終了日が更新後の期間まで延長される。

terminated

中途解約により終了。解約予定日以降の家賃レコードは自動的に「終了」マーク。

expired

契約満了。普通借家は更新拒絶通知の正当事由が必要、定期借家は終了通知の有無で扱いが分かれる。

監査履歴(contract_status_history)

  • 契約のステータス変更履歴を contract_status_history に追記
  • 編集削除は不可(監査用途)
  • 誰が、いつ、どの状態からどの状態へ遷移させたかが時系列で残る
  • 退去精算・売却時の説明資料として、第三者にも説明可能な形で保持

Money Terms

日本固有の金銭条項を、構造化して保持

賃料・敷金・礼金・更新料・前家賃・遅延損害金率まで。 Excelのセル管理では崩れがちな条項を、別フィールドで保持します。

賃料・共益費・町会費・駐車場代

分離記録(駐車場は消費税課税のため税区分が異なる)

敷金(保証金)/敷引(償却)

別フィールドで管理。退去時の精算根拠として残せる

礼金/更新料/前家賃

金額と取扱を契約レコードに保持

支払日・支払方法

口座振替/銀行振込/保証会社代行から選択

遅延損害金率

年率%を参考値として入力可能(任意)

連帯保証人の極度額

民法465条の2 個人保証時は必須。空欄ではcontract activeへ移行できない

Document Slots

8種類の書類スロットで、契約に紐付け

1契約に対して8種類の書類スロットが用意されています。 各スロットには「アプリで生成」「外部からアップロード」のいずれかで紐付けでき、保存期限は書類カテゴリから自動算定されます。

書類スロット
扱い
推奨保存期間
重要事項説明書
宅建業者から交付されたPDFを保管(PDF生成は対象外/宅建業法35条 宅建業者専管書面のため)
契約終了後5年以上
賃貸借契約書
in-appでPDF生成可能(Phase D)
賃貸期間中+10年
特約・覚書
in-appでPDF生成可能(Phase A)
契約と同期間
定期借家 事前説明書面
in-appでPDF生成可能(Phase C) — 借地借家法38条で必須
契約と同期間
更新合意書
in-appでPDF生成可能(Phase B)
各更新後10年
解約合意書/退去精算書
外部からアップロード保管
退去後5〜10年
保証契約書
個人保証・保証会社の双方に対応
契約と同期間
本人確認書類(写し)
本人確認書類タグで管理/個情法に基づき退去後に削除候補化
退去後できる限り早期に削除

※保存期限到来30日前に、書類保存モジュールからローカル通知が届きます。本人確認書類(写し)は個情法上の利用目的限定から、退去後に削除候補化されます。

What We Don't Do

契約管理で「やらないこと」

大家賃貸ノートは「事実の記録」と「うっかり防止」に徹し、法的助言・代行業務には踏み込みません。 これは制限ではなく、サービスを長く運営するための設計選択です。

  • 契約条項の有利不利・効力評価弁護士法72条
  • 強行規定違反の自動警告(消費者契約法・借地借家法)弁護士法72条 抵触懸念
  • 第三者の依頼を受けた契約書作成代行司法書士法73条/行政書士法1条の2・21条
  • 重要事項説明書のPDF生成宅建業法35条(宅建業者の専管書面)
  • 賃貸借契約の仲介宅建業法
  • 入居者への通知・督促の自動送信弁護士法72条

FAQ

よくあるご質問

契約満了通知は、いつ・どのように届きますか?
契約作成時に種別に応じて自動登録されます。普通借家は満了6ヶ月前にiOS 17 Time Sensitive通知レベルで1回、定期借家は1年前・9ヶ月前・6ヶ月前の3点でローカル通知が届きます。深夜帯(22:00〜8:00)はTime Sensitive以外を抑制します。
アプリで契約書PDFを作れるのはどの書類ですか?
賃貸借契約書/特約覚書/更新合意書/定期借家事前説明書面の4種です。国土交通省「賃貸住宅標準契約書」をベースに、契約ウィザードで収集したデータを初期値として注入します。重要事項説明書は宅建業法35条により宅建業者の専管書面のため、PDF生成の対象外です(業者から受領したPDFのアップロード保管は可能)。
定期借家の事前説明書面は、なぜそんなに重要視されているのですか?
借地借家法38条で「更新がない旨」を事前に書面または電磁的記録で説明し、契約も書面または電磁的記録で締結することが要件です。両方を満たさないと、定期借家として作ったつもりの契約が普通借家とみなされます。大家賃貸ノートは契約種別を定期借家にした瞬間、事前説明書面のチェックが完了するまで保存をブロックします(DBトリガーで強制)。
更新合意書の作成は簡単ですか?
既存契約の入力データから初期値が自動注入されるため、変更箇所(新賃料・新期間・追加特約など)を編集するだけでPDFが出力できます。変更前後の比較表が自動生成され、合意日・署名欄も内蔵されています。
特約覚書のテンプレートにはどんなものがありますか?
禁止事項(ペット・楽器・喫煙・民泊転用)/原状回復(通常損耗と善管注意義務違反の区分)/立入(緊急時・点検時の事前通知)/連帯保証人の極度額条項/更新料の有無と計算式/解約予告と違約金など9種のひな形から選択でき、自由記述で編集可能です。法的有効性は保証しない旨をテンプレ画面とPDFフッタの両方に明示します。
連帯保証人の極度額が空欄だと、どうなりますか?
民法465条の2により個人保証の場合は書面での極度額明示が必須です。大家賃貸ノートは極度額が未入力のままcontract.statusをactiveに変更しようとするとDBトリガーでブロックします。これは「うっかり契約を有効化してしまうこと」を構造的に防ぐ仕組みです。
契約条項が有利か不利か、判断してくれますか?
判断は行いません(弁護士法72条への配慮)。テンプレートは自由入力で、強行規定違反の自動警告もしません。これは制限ではなく、サービスを長く運営するための設計選択です。重要な契約は弁護士・司法書士・行政書士・宅地建物取引業者などの専門家にご相談ください。
契約のステータス変更履歴は残りますか?
残ります。draft → active → renewed/terminated/expired への遷移はすべて contract_status_history に追記され、編集削除はできません。退去精算や売却時の説明資料として、第三者にも説明可能な形で残せます。

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