契約・法律

連帯保証人の「極度額」、書き忘れると保証が無効に?(2020年民法改正)

🗓 最終更新:2026年⏱ 読了 約7分👤 想定読者:相続・初心者の個人大家

「連帯保証人さえ付けておけば安心」── そう思っていませんか。じつは2020年4月の民法改正以降、個人を連帯保証人にする賃貸借契約では「極度額」を定めておかないと、保証契約そのものが無効になりうるという重要なルールがあります。知らずに契約書を作ってしまうと、いざというときに保証が効かない、という事態にもなりかねません。この記事では、極度額とは何か、なぜ必須なのか、そして書き忘れを防ぐにはどうすればよいかを、個人大家の目線で整理します。

はじめにお読みください: 本記事は民法改正に関する一般的な情報提供です。具体的な契約書の文言・極度額の金額設定・個別の有効性については、弁護士などの専門家にご確認ください。大家賃貸ノートは保証情報の入力・記録を助けるツールであり、契約書の法的有効性を保証するものではなく、極度額の金額を提案することもありません。
この記事の目次
  1. 2020年の民法改正で何が変わったのか
  2. 「極度額」とは?なぜ定めが必要なのか
  3. 極度額を定めないとどうなる(保証が無効になりうる)
  4. 個人保証と保証会社、どう違う?
  5. 契約のたびに「書き忘れない」仕組みをつくる

1.2020年の民法改正で何が変わったのか

2020年4月1日に施行された改正民法では、保証に関するルールが大きく見直されました。賃貸経営に関わる個人大家にとって、とくに重要なのが「個人根保証契約」に関する変更です。

賃貸借契約の連帯保証は、家賃の滞納や原状回復費用など、将来の不特定の債務をまとめて保証する性質を持ちます。このように「一定の範囲に属する不特定の債務」を個人が保証する契約を「個人根保証契約」といいます。改正により、この個人根保証契約では「極度額(保証の上限額)」を定めなければ効力を生じないとされました(民法465条の2)。

つまり、個人を連帯保証人にする場合は、契約書に極度額をきちんと書いておく必要があるということです。これは2020年4月1日以降に締結・更新する契約に関わる、賃貸経営の基本ルールになっています。

2.「極度額」とは?なぜ定めが必要なのか

極度額とは、ひとことで言えば「連帯保証人が責任を負う上限金額」です。たとえば極度額が定められていれば、保証人は「最大でもこの金額まで」という見通しを持って保証を引き受けられます。

このルールの背景には、保証人を保護するという考え方があります。改正前は、保証人が「どこまで責任を負うのか分からないまま」過大な負担を負ってしまうケースが問題視されていました。そこで、個人が保証人になる場合には上限を明示することを求め、想定外の負担を防ごうとしたわけです。

金額はいくらにすべき?: 極度額をいくらに設定するかは、賃料水準や契約内容などをふまえた個別の判断になります。金額の妥当性や書き方については弁護士などの専門家に相談するのが安全です。大家賃貸ノートは極度額の入力を促しますが、具体的な金額を提案することはしません

3.極度額を定めないとどうなる(保証が無効になりうる)

ここが最も重要なポイントです。個人根保証契約で極度額の定めがないと、その保証契約は効力を生じないとされています。つまり、せっかく連帯保証人を付けたつもりでも、いざというときに保証が効かない可能性があるのです。

家賃の滞納が発生してから「保証契約が無効だった」と気づいても手遅れです。とくに、

  • 相続で引き継いだ古い契約書をそのまま使い回している
  • インターネットで拾った契約書ひな型をそのまま使っている
  • 更新時に内容を見直していない

といったケースでは、極度額の記載が抜けている危険があります。契約を作る・更新するタイミングで、極度額の記載を必ず確認することが、トラブルを防ぐ第一歩です。

4.個人保証と保証会社、どう違う?

賃貸借契約では、保証の付け方として大きく「個人保証」と「保証会社の利用」の2通りがあります。極度額のルールが直接関わるのは、前者の個人保証です。

区分概要極度額との関係
個人保証親族や知人など、個人が連帯保証人になる個人根保証契約に該当し、極度額の定めが必要
保証会社家賃保証会社が保証する(法人)個人根保証のルールとは枠組みが異なる。保証料・プラン・契約期間などを管理

どちらを使う場合でも、保証に関する情報(保証人の氏名・続柄・連絡先、極度額、保証会社のプランや契約期間など)を契約とひもづけて記録しておくと、更新やトラブル時に役立ちます。

5.契約のたびに「書き忘れない」仕組みをつくる

極度額のルールは知識として知っていても、実際の契約書で記載が抜けるのがいちばん怖いところです。人の注意力に頼るのではなく、「書き忘れない仕組み」を持つことが確実です。

大家賃貸ノートでは、入居者・保証人の情報を登録する際に、個人保証を選ぶと極度額が必須入力になるよう設計されています。空欄のままでは保存できないため、「うっかり書き忘れる」ことを構造的に防げます。さらに、保証情報は契約や入居者にひもづけて保存されるので、更新時にもすぐ確認できます。

あくまで「記録」をサポート: このアプリは、極度額の入力を促し、記録を残すところまでをサポートします。金額の妥当性や契約書の有効性そのものを保証するものではありません。実際の契約書の作成・チェックは、必要に応じて専門家にご相談ください。
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大家賃貸ノートは、個人保証で極度額を必須入力にし、保証人・保証会社の情報を契約とひもづけて記録できます。抜けたら困る項目を仕組みで守り、契約書類もまとめて保存。データは国内に保存し、端末ロックで守ります。まずは無料でお試しください。

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※本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、法律に関する個別の助言ではありません。極度額の金額設定・契約書の文言・個別の有効性については弁護士などの専門家にご確認ください。制度の解釈は変更される場合があります。

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記事監修者
古賀 雅
宅地建物取引士・マンション管理士・ファイナンシャルプランナー

1980年生まれ、福岡県出身。西南学院大学卒業。3児の母。子育てをしながら義母の不動産会社のサポートを行っている。

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