確定申告・税務

不動産所得の確定申告、個人大家がやることリスト【保存版】

🗓 最終更新:2026年(毎年の申告期前に更新)⏱ 読了 約7分👤 想定読者:自主管理の個人大家(兼業・相続)

「家賃収入があると確定申告が必要らしいけれど、何から手を付ければいいのか分からない」── 自分で物件を管理する個人大家にとって、確定申告は毎年の大きな悩みです。この記事では、不動産所得の確定申告で個人大家がやることを、年間スケジュールとチェックリストで整理します。ポイントは「申告直前に頑張る」のではなく、一年を通じて記録を残しておくこと。これさえできれば、申告期に探し回らずに済みます。

はじめにお読みください: 本記事は確定申告の一般的な流れを整理した情報提供です。個別の税額計算や、ある支出が経費になるかどうかといった税務上の判断は、税理士または所轄の税務署にご確認ください。最新の制度・様式・期限は国税庁の公式情報をご参照ください。大家賃貸ノートは記録・集計・整理を助けるツールであり、税務判断は行いません。
この記事の目次
  1. そもそも不動産所得とは?確定申告が必要になるライン
  2. 申告までの年間スケジュール(2/16〜3/15)
  3. 確定申告「やることチェックリスト」
  4. 一年を通じて残しておくべき記録
  5. 収支内訳書とは?(白色・青色の入口)
  6. 個人大家がつまずきやすいポイントと早めの準備

1.そもそも不動産所得とは?確定申告が必要になるライン

アパートやマンション、戸建てなどを貸して得た家賃収入は、税金の世界では「不動産所得」に分類されます。不動産所得は、ざっくり次の式で計算します。

不動産所得 = 総収入金額(家賃など) − 必要経費

この所得に対して所得税・住民税がかかるため、原則として確定申告が必要になります。とくに次のような方は申告が必要になるケースが多いと言われます(あくまで一般的な目安で、最終的には個別の状況によります)。

  • 家賃収入があり、不動産所得が生じている個人の方
  • 会社員などで給与をもらっていて、給与以外の所得(不動産所得など)が一定額を超える
  • 初年度で赤字(経費が収入を上回る)でも、ほかの所得との関係で申告した方がよい場合がある方

「自分は申告が必要か」「赤字でも申告すべきか」は判断が分かれるところです。迷ったら税務署や税理士に確認するのが安全です。いずれにせよ、申告が必要かどうかを判断するためにも、収入と経費の記録は欠かせません。

2.申告までの年間スケジュール(2/16〜3/15)

確定申告は原則として、毎年2月16日から3月15日までの期間に、前年(1月1日〜12月31日)分を申告します(曜日の関係で前後する年があります)。ただし、本当に大事なのは申告期間中ではなく、その前の一年間の過ごし方です。大家の年間スケジュールはおおむね次のようになります。

  • 1月〜12月(通年):家賃の入金、経費の支払い、領収書をその都度記録する
  • 11月〜12月:一年分の記録に抜けがないかを点検。足りない領収書を探しておく
  • 1月:収入・経費を集計し、申告書類の下準備を始める
  • 2月16日〜3月15日:確定申告書・収支内訳書(または青色決算書)を提出

「12月までコツコツ記録 → 1月に集計 → 2〜3月に提出」という流れを作れれば、申告期に丸2日を溶かすような事態は避けられます。

3.確定申告「やることチェックリスト」

申告に向けて具体的にやることを、チェックリストにまとめました。

① 家賃収入を集計する

各部屋の賃料・共益費・礼金・更新料・駐車場代などを月ごとに集計します。前家賃(前月に翌月分を受け取る)の扱いや、年をまたぐ入金の計上時期に注意が必要です。

② 経費を集計する

不動産経営でかかった費用を勘定科目ごとに集計します。代表的な科目には、租税公課(固定資産税など)、損害保険料、修繕費、管理費、減価償却費、借入金の利子などがあります。どの科目にいくらかかったかを整理しておくと、書類作成がスムーズです。

③ 領収書・証ひょうを整理する

経費の根拠となる領収書・請求書を、物件ごと・年度ごとに整理します。後から探し回らないよう、支払いの都度デジタルで残しておくのがおすすめです。

領収書の保存について: 帳簿や領収書には保存期間の定めがあります(青色申告では原則7年など)。また、レシートをスマホで撮影して保存しても、電子帳簿保存法のスキャナ保存制度の要件を満たすとは限りません紙の原本は別途保管しておくのが安全です。

④ 必要書類をそろえる

  • 確定申告書
  • 収支内訳書(不動産所得用)または青色申告決算書(不動産所得用)
  • 各種控除の証明書(保険料控除など、該当する場合)
  • マイナンバー関連書類 など

⑤ 申告書を作成・提出する

集計した数字をもとに申告書と収支内訳書(または青色決算書)を作成し、e-Taxまたは書面で提出します。税理士に依頼する場合は、集計済みのデータと領収書を渡せば相談がスムーズです。

4.一年を通じて残しておくべき記録

申告期に慌てないために、一年を通じて残しておきたい記録は次のとおりです。これらが揃っていれば、集計はほぼ「並べ替えるだけ」になります。

  • 家賃台帳:部屋ごと・月ごとの請求額と入金状況(入金済/未入金/滞納)
  • 経費の記録:日付・金額・取引先・勘定科目・領収書画像
  • 契約情報:賃料・共益費・敷金・礼金・更新料、契約期間
  • 修繕の履歴:いつ・何を・いくらで直したか(修繕費か資本的支出かの区分の材料も)
  • 各種書類:契約書、保険証券、固定資産税の通知書 など

これらを紙やExcelでバラバラに管理していると、申告期に「あの領収書はどこ?」「この契約の更新料はいくらだった?」と探し回ることになりがちです。一冊にまとめて記録しておくことが、結局いちばんの時短になります。

5.収支内訳書とは?(白色・青色の入口)

不動産所得の申告では、収入と経費の内訳を示す書類を添付します。白色申告では「収支内訳書(不動産所得用)」、青色申告では「青色申告決算書(不動産所得用)」を使います。

どちらを使うにしても、土台になるのは日々の収入と経費の記録です。記録さえ整っていれば、書類への転記や集計はぐっと楽になります。収支内訅書の具体的な書き方と、そのために必要な記録については、次の記事で詳しく解説しています。

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6.個人大家がつまずきやすいポイントと早めの準備

最後に、自主管理の個人大家がつまずきやすいポイントを挙げておきます。

  • 領収書をためてしまう:年末にまとめて整理しようとすると、紛失や記憶違いの原因に。支払いの都度残すのが鉄則。
  • 家賃の入金確認があいまい:通帳とにらめっこで「入った/入っていない」を毎回確認していると消耗します。入金状況を一覧で管理しましょう。
  • 修繕費か資本的支出かで迷う:税務上の影響が大きい区分です。判断は専門家に相談しつつ、記録(内容・金額・見積)だけは残しておきましょう。
  • 共益費・駐車場代を分けていない:消費税の扱いが家賃と異なる場合があるため、最初から分けて記録すると後で困りません。

いずれも共通する解決策は「一年を通じて、片手でコツコツ記録しておく」こと。来年の申告を「集計済み」で迎えるために、今日から記録を始めるのがいちばんの近道です。

来年の申告を「集計済み」で迎える

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※本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、税務・法務に関する個別の助言ではありません。具体的な判断は税理士・税務署・専門家にご確認ください。制度・様式・期限は変更される場合があります。最新情報は国税庁の公式情報をご参照ください。

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